ブックタイトル宅建協会50周年記念誌

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宅建協会50周年記念誌

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宅建協会50周年記念誌

第二章会員座談会上原宜野湾の業者で、仲介料と別に行政書士料も取る人がいました。びっくりしました。司会当時は、家主さんは契約書も市販の簡単なものを使っていました。畳もそのままで貸すとか、敷金は2か月取って半分返すというような簡単な約束事でやっていました。大城これはほんの2、3週間前のことですが、これは足掛け4年になりますが、借り手がまったくいなかったんです。何10回も案内をして、中を見せたら「上等だ」と言うんですが、バイパスですので、Uターンしてこないといけないとか、那覇へ行くのが難しいとか、案内する僕らは苦情を言われて、もうお客さんを連れていくのも面倒なので、自分で見てこい、と言うくらいでしたが、この前、他業者がお客さんを付けて、これが一発で決まった。17万円の店舗ですが、仲介料は相手と半分半分で契約をして、終わった。そうしたら翌日家主が夫婦で山ほどの果物をを抱えてやって来て、「本当に有難うございました」と。そこで何を言い出したかというと、「家賃の17万のうちの10万を取ってくれ」というわけです。「僕らは相手と折半で半分ずつもらいましたので」、と辞退したら、「ウンナゲン、カカティソーシ、タダウッピグヮーシナランハジヤグトゥ」と「絶対にこれは置いていく」とヤッサモッサし、後はそのまま置いて帰ってしまいました。そういうケースもあります。岸本今は借手市場だから、賃貸物件や業者までも借り手側に選ばれている。当時の物件は絶対数が不足だったので、貸し手側に絶対権限があったのでお部屋の改装はやってくれない大家さんもいた。気持ちよく貸すために「お部屋の改装と畳の表替えが必要」とお願いしても「借りたい人にさせなさい」との返事、今は完全に逆転していますよね。上原今は空き部屋が相当増えています。古い建物はなかなか難しいです。それで家主に「これはリフォームをしないといけないです」と言ってもなかなか聞かないです。まだ、今言われたような意識がある。切り替えをするのは難しい。バブルのころ坪780万円の土地がその後200万円に-大城司会有難うございます。これまでオイルショックやらバブルやらそういう時代を生きてきた、と思うんですが、その中で面白い、ユニークなお話がありましたらお聞かせください。上原こういう例はそうない、と思うんですが、あの時代、沖縄有数の資産家の土地で、買い手も見つけてあったんです。業者を入れないと、後で税務署からつつかれるでのは、というので私に声がかかりました。そこへ行って、契約書を作ってあげて、それなりの手数料をもらったことがあります。そうないことだと思うんですが、段取りは全て取られていて、作ってあげるだけでした。司会金額的にはどれぐらいの取引だったんですか?上原三ケタにはなっていました。大城さんはそういう例がたくさんあるんじゃないですか?大城僕は売買専門にやっていますから、まず、考えられないことが一つありました。バブルのころ、坪780万円で土地を売ったんです。周辺まで買い取りまして、合算して売りました。その時の手数料は3%から1%も引かなかったのでびっくりするほどの金額でした。その後にバブルがはじけてどんどん土地が安くなりまして、その買い主から780万円で買った土地を、「手放すから、200万円ぐらいで売ってくれ」という話も実際にありました。上原土地の値段は、ピークのときの4分の1ぐらいの値段になっています。司会島袋さんはどうですか?農地の売買に復帰前売買というのがあった-島袋島袋中部に復帰前売買というのがありました。他の地域ではあまりないんじゃないですか?一同(口々に)ありましたよ。當間宮古でもやっていましたよ。復帰して昭和52、3年頃まで、(復帰後)5、6年後になっても、復帰前にそういう契約書があったような契約書を作って持ってきたり、そういうことができましたね。司会それはドル換算ということですか。島袋(復帰後は)農地が売買できなくなりましたが、復帰前にはできたわけです。契約は復帰前にやっていた、ということで。大城日付をね。2、3年も過ぎているけれど、それが通用したんです。岸本そうそう、2年後も3年後も通用したよ。一同(口々に)やっていましたね。大城僕も何軒か売りました。岸本それには宅建業協会の復帰前の契約書と琉球政府発行の収入印紙が必要でした。農地法破りですよ、農地を復帰前に契約していたが所有権移転登記をしていなかった…とのことで、司法書士も黙認してくれました。7983