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宅建協会50周年記念誌

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宅建協会50周年記念誌

か、もっと安全なところがいいとか、住み替えの問題が出てきます。高齢者向けの住宅産業は、女性の感性を大いに発揮できる分野であり、女性がこの業界で活躍する場が広がるいい機会だと思います。それについてご意見を聞かせて下さい。喜屋武今、高齢者向けの住居というと、ビル全体が高齢者の住まいという感じで話しているかと思います。本土には例があるようですが、私はいろいろな世代を入れてはどうかと思います。もちろん高齢者をメインにし、子育て世代、独身者とか。そして高齢者をうまく活用する。たとえば子どもを預けるとか色々ミックスした方がいいと思います。高齢者だけではあまり魅力がない。お互いに持っているものをうまく利用する。いくら保育園を契約していても、急なことがあります。そういうときに、子どもを見てもらうなど、元気な高齢者を対象にして活用するというのはいいと思います。これは私の夢です。そうすればそこに刺激がある。元気な高齢者の中には、そういうサポートをしてあげたいという人がいると思います。仲与根一つの建物の一階部分に高齢者の住まいと、高齢者の方が働けるような店舗を作り、店舗の中に、たとえば保育園とか、学童保育のような形で宿題を見てもらったり、昔話を話してもらったりとか、他人どうしではあるけれど、自分ができることをやるよ、というような、そうすればみんな元気かな、と。角田これって、意外に女性の感性を結集すれば何かできそうな気がします。土居話は違いますが、不動産業の立場から観光産業を考えると、沖縄は花粉症がないんです。これを利用しないのはもったいない。もっと前面に打ち出していったらいいのではないでしょうか。こういうふうにして来られる方たちのための物件を用意するとか。その時期だけ受け入れる特別な学校があり、そんなことを考えると、雇用も広がるし。いいプロジェクトになると思います。仲与根高齢者の方にどんなお家に住みたいですか、というアンケートをやってみたいと思います。たとえば、40代50代の方に、将来あなたが高齢者になったらどんなおうちに住みたいですかっていう。又吉実際にそういうお客さんを抱えています。学校の先生を退職され、奥様に先立たれ一人になり、医者も近くに必要で、今、月15万ぐらい出して、9名ぐらいの集合型の老人ホームに住んでいます。家は大きな2階建てがあるんですけれど、一人では住めず、家を売って、自分の生まれ島に戻りたい、と話しています。しかし故郷には受け入れるところがない。すでに高齢者住宅のニーズはありますね。仲与根時代がどんどん進んでいって、考えられなかったようなことが生じてきている。大きなおうちに住んで資産を持っている方で、一人で住むには心配で、その一軒屋に性格の合う方々を入れてシェアする。そこにケアをしてくださる方を一人送って、と。そんな感じのケアハウスもあるかと思います。今、私たちの世代と高齢者の世代とを区別して見ていると思うんですね。でも、これからは高齢者も若い人たちも融合する時代になってくるんじゃないかな、と、皆さんのお話を聞きながら思いました。土居私はちなみに後数年で60を迎えますが、今から3階建ての家を作るとヤッパッテいます(笑い)。島田話を聴いていて、われわれが年をとった時に、楽しいコミュニティーができたらいいな、と思いました。話はまったく違いますが、不動産業者をしていて、今抱えている賃貸の問題は、空き室が30%近くになってきているんですね。沖縄全体では10%です。しかも大手企業がどんどん作っていく。そこには、相続対策のために赤字にして、財産を持っておくようにという。でも、10年ぐらい経って売りに出るとしたら空き部屋になっているのですよ。それをどう活用するか。どのようにしてお客さんの財産を守っていくか、ということを考えながら、聞いておりました。もう一つ、私たちの大きな仕事は、今までの家主さんは、アパートを作ったら業者が貸してくれる、借りてもらえるっていう感じで、のほほんとしている方が多いですね。でも実際に空きが多くなってくると、家主さんも自分が事業をやっている、会社の社長である、という考え方を持たないといけない。他の業者に管理は任せ、私のアパートを埋めてちょうだい、と来るんですね。時代は変わっていくことをもっと家主さんに伝え、アパートは建てても埋まるものではない、業者と家主さんと二人100 90