ブックタイトル宅建協会50周年記念誌

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宅建協会50周年記念誌

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宅建協会50周年記念誌

す。まだグレーな感じやイメージがクリアじゃないところがあるんですね。クリアな状態で私たちは専門者であるということを社会的に認めてもらうためには、資格というのは必要ではないかと思っています。仲与根私は、不動産業界に携わるすべての人が、(不動産)経営管理士の資格を取得するべきだと思います。私は学びながら二つのことをすごく感じました。人様の財産をお預かりする者として、法的知識、税金の知識、宅建業法等、色々な知識をバランスよく知る必要があると思いました。どこかに偏るのではなくて、不動産業界の中で必要と言われている知識を持たなくてはいけない。二点目はそれにプラスして、モラルをしっかりと持たなくてはいけないと思いました。知識だけが先に出て、モラルがなければ変な方向に行ってしまうと思います。やはり、この業界で長く生きてゆくには、お客様から信頼されてはじめて可能になる。信頼してくださるお客様が多ければ多いほど、その会社の繁栄につながってゆくのではないか、ということをすごく感じます。ですから、私は、経営者はもちろんのこと、すべてのスタッフが経営管理士を学んで、不動産業界がどれだけ社会的地位があり、社会で認知されているかということを知るべきではないかと感じました。クレームはスピーディーに処理し、家主には家賃を保証する-喜屋武司会それでは、今後居住者が安心・快適に住むために管理業者がやるべきことについて、日ごろ思うことを喜屋武さんと又吉さんにお願いします。喜屋武居住者が安心・快適に住むには、クレーム処理だと思うんですね。家主の立場では家賃はちゃんといただきたい、何事もなくあってほしい。その意味では、お客様も選びますよ、ということです。借りる立場から言いますと、トラブルがあった場合、スピーディーに解決してほしい、というのが要求ですね。雨漏りが発生したら早く直して欲しい、壊れたら早く直して欲しい。私の場合、オーナーさんと管理契約するときに、「賃借人から修理の依頼があったら、ある程度、オーナーさんも考えてください」ときちんと言っています。管理契約する時点でお話しして、借りる方の安心快適を実現しています。借りる方にも家賃の未払いがあると最悪な場合契約解除になりますよ、と説明しています。座談会メンバー紹介1仲与根節子2(有)とみや不動産3常務取締役433年第二章会員座談会1又吉悦子2(株)ゆいハートコーポレーション3代表取締役47年1氏名2会社名3肩書き4業歴これからの賃貸に求められるもの、居住者の安心・快適について-又吉司会家主さんにも借主さんにもきちんとお話ししているわけですね。自分の立ち位置で家主様、入居者様を選んでいくことはとても大事なことだと思います。今後益々必要になることだと思います。又吉これからの賃貸マンションは、高齢社会を迎えるに当って、バリアフリーであるとか、セキュリティーであるとか、ペット型というのも増えていくと思います。趣味も多様化しています。どこにニーズを求めるかというとお庭とか空間スペースをつくる。そこでコミュニケーションをとってもらう。ただベンチを置くだけではコミュニティーは育たないと思うのですね。入居者専用の小さな畑にする。あるいはそういうスペースがなければ、屋上緑化ということで、上に畑をつくる。ここは何号室の畑、という感じで、小さくてもいいと思うんです。そういうふうにすると、畑の手入れを怠ると、「○○さん、最近みかけないね」「病院じゃないの」とか、そこでコミュニティーが生まれる。そういうものも面白いのではないか。求められるものも多様化してきますので、なんでもオールOKではなくて、単身者用にはこんな感じ、学生向けにはこんな感じ、定年退職してまだ元気な方にはこんな感じ、そういうふうに色分けしてつくっていく。あるいはリノベーションしていく。古いアパートがあって、敷地が広ければそういうものを一部つくるとか、ということをアドバイスしていくのもいいのではと思いました。司会緑化というのはとてもいいアイデアですね。長屋の感覚ですね。私たちの将来のためにもそういうのが出てくるといいですね。次に、平成37年頃をピークに高齢者の住宅問題というのは大きな社会的な現象になっていくだろうと思われます。高齢化していくと今までの住宅では広すぎると9199